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  • 一本の美しい線を求めて。 長く描き続けるための体作り。
  • シリアスなシーンでも 笑いをたやさずに。
  • ピークを見極め、 負けないこころとからだを作る。
  • ”浄化、鎮静、循環”で、 自分をニュートラルに戻す。
イラストレーター 黒田 潔さん

一本の美しい線を求めて。
長く描き続けるための体作り。

interview2024.04.26

植物や昆虫、動物といった生き物のモチーフを繊細な線画で表現するイラストレーターの黒田潔さん。広告や雑誌への絵の提供、壁画制作、小説家との共作も手がけるほか、作家として作品発表も行うなど活動は多岐に渡っています。フリーランスのイラストレーターとして自己の表現を追求するだけでなく、スケジュール調整や運動を習慣化して健康を保つことも自分の仕事と黒田さん。1日の大半を過ごすというアトリエに伺い、これから先も長く制作活動を続けるために大事にしていることを伺いました。

プロフィール

黒田 潔さん
イラストレーター 黒田 潔さん

くろだ・きよし 1975年東京都生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科、グラフィックデザイン専攻修了。都内のデザイン事務所でデザイナーとして勤務をした後、独立。2003年より線画で描く動植物のアートワークで、雑誌や本の装丁のほか、壁画制作などさまざまな領域で活躍。大阪成蹊大学客員教授も務める。

私のとある一日

イラストレーターの”職業病”が運動のきっかけに

ー天井が高くて気持ちのいいアトリエですね。

ありがとうございます。自分の作品や資料、画材を入れられる収納スペースが欲しかったので、ロフトを作り、壁一面を棚にしています。天井が高くなった分、壁の高い位置に窓をつけて自然光を取り込んでいるんです。普段ほとんどの時間をここで過ごしています。

ー黒田さんはイラストレーターとして20年以上活躍されていますが、体のメンテナンスはどうされていますか?

週3回、運動するようにしています。週に2回ジムに行き、筋トレなどのワークアウトを1時間、有酸素運動を1時間。週に1回は散歩やジョギングをしています。

ー運動を習慣化するようになったきっかけは?

長時間椅子に座って絵を描くので、腰に痛みを感じやすく、ヘルニアになってしまって。その時、お医者さんから「長時間前屈みの姿勢でいるのは良くない」と指摘されました。僕は細かい線を描くことが多いので、想像以上に体の負担が重かったようです。それで、体重管理と筋力アップ、腰痛緩和のためにジムに行くようになりました。

ジョギングが習慣化したのはコロナ禍からです。ジムに行けなくなってしまったので何か運動しなくてはと。アトリエから歩いて10分ぐらいのところに大きな川があって、そこがいいジョギングコースなんです。春や秋は仕事前に走ることが多いですが、夏は夕方涼しくなった頃に走りに行って、アトリエに戻ってシャワーを浴び、制作に戻ることが多いです。

ー愛用しているシューズは?

ナイキのトレーニングシューズを愛用しています。プレゼントでいただいて以来ずっとこのシリーズを履いています。履き慣れているので他のブランドを試していないだけなんですけど(笑)。ネオンカラーのグリーンが好きなので、買い換える時も必ずこの色のスニーカーを選んでいます。

日々使うアイテムだからこそ見た目にもこだわる

ー運動が習慣化してから変わりましたか?

やっぱり体をメンテナンスしないといい絵は描けないと実感しています。気持ちが乗っていても、体の調子が良くないと納得のいくものはできない。体をいい状態にキープすることも自分の仕事だと気づいてからは、意識して運動をするようになりました。

一つの作品に取り掛かっていると途中で行き詰まることがあるんですが、一度、外に出て体を動かして制作に戻ると「もっとこうしてみよう」と別角度から作品を見られることがあるんですね。「あの色とこの色を組み合わせると良さそうだ」とか「こういう構図にしてみよう」とか、いいアイデアは体を動かしている時に思いつくことが多い気がします。

ー1日の大半をアトリエで過ごしているということですが、オン・オフの切り替えはどうしていますか?

香りのアイテムを使って、気分のスイッチを入れ替えています。ルームフレグランスを空中に散布してリフレッシュすることもありますし、手首などに直接塗るロールオンのアロマオイルのものを使ってリラックスすることも。強い香りがあまり得意ではなく、かすかに漂うくらいの方が心地いいですね。そちらの方が集中力が上がる気がします。紙のお香は旅先や出張先にも持って行きやすいので便利です。

ーペンや鉛筆を持って作業する時間も多いと思うのですが、手の疲れはどう解消していますか?

海外製のベビーオイルを使ってマッサージしています。香りのグッズと共通しますが、見た目のおもしろさで選んでいるところがあります。生活感のある見た目だとノイズに感じてしまうので、海外製のグッズを選ぶことが増えました。元々、商品パッケージやフライヤーなどの印刷物を集める癖があるんですよ。こういう消耗品もグラフィックの参考になりますね。頭のコリは頭皮用のブラシを使って、ぐりぐりとほぐしています。

ー1日の大半をアトリエで過ごしているということですが、オン・オフの切り替えはどうしていますか?

香りのアイテムを使って、気分のスイッチを入れ替えています。ルームフレグランスを空中に散布してリフレッシュすることもありますし、手首などに直接塗るロールオンのアロマオイルのものを使ってリラックスすることも。強い香りがあまり得意ではなく、かすかに漂うくらいの方が心地いいですね。そちらの方が集中力が上がる気がします。紙のお香は旅先や出張先にも持って行きやすいので便利です。

ーペンや鉛筆を持って作業する時間も多いと思うのですが、手の疲れはどう解消していますか?

海外製のベビーオイルを使ってマッサージしています。香りのグッズと共通しますが、見た目のおもしろさで選んでいるところがあります。生活感のある見た目だとノイズに感じてしまうので、海外製のグッズを選ぶことが増えました。元々、商品パッケージやフライヤーなどの印刷物を集める癖があるんですよ。こういう消耗品もグラフィックの参考になりますね。頭のコリは頭皮用のブラシを使って、ぐりぐりとほぐしています。

美しい線を描くことが永遠のテーマ

ー黒田さんが植物や動物など生き物をモチーフにするようになったきっかけは何でしたか?

東京育ちで周りに豊かな自然がある環境ではなかったんですね。幼少期、親が買ってくれた百科事典を夢中になって見るようになり、次第に昆虫や植物、動物に惹かれて絵を描くようになりました。小学生になる頃には家の百科事典だけでは足りず、図書館でいろんな図鑑を借りて模写を始めました。

昔から一人で黙々と作業をすることが好きだったので、絵の仕事だったらできるんじゃないかと思うようになりました。何を描くかと考えた時に、小さい頃から興味を持ち続けていた生き物をテーマに描くことが自然のような気がしました。それでいろんな場所で作品を発表しているうちに、次第に僕の絵を認識してくださる機会が増えました。

ー黒田さんの作品は動物や植物を忠実に模写するだけではなく、”黒田さんらしさ”が感じるのですが、独自の世界観はどうやって確立されたのでしょう?

自分の中で”いかに美しい線を描くか”というテーマにあるんですね。ものを輪郭で捉える上で、できるだけ美しいと思う線を描きたいし、その行為を一番大事にしたい。下書きも基本的に何度も修正することはないんです。そうしたことを続けた先に、納得できる線が描けるようになって、自分の世界が作られるのかなと思っています。

ー納得できる線とは?

やはり自己完結ではなくて、見た人の想像力を掻き立たせるものが大切だと思っています。展覧会に来てくださった方の感想や、デザイナーさんやクライアントさんからの評価が自分の手応えと結びつくのがベストですね。

ー今後やりたいことはありますか?

もっと、年代や国を超えて作品を発表したいですね。たとえば絵本を作ったり、アニメーションを手がけたり。言葉を使わずにコミュニケーションが取れるもの、子どもの記憶に残るようなものができたらうれしいです。

フェイバリット favorite 使い続けたいもの

シャープな線を描く ステッドラーの鉛筆 

仕事を快適にしてくれる大事な相棒、何気ない日常を彩る日用品など、“いつもの自分”をつくってくれる、お気に入りのアイテムはありますか?
これまでも、これからも、長く使い続けたいものを教えてください。

学生時代からステッドラーの鉛筆「マルス ルモグラフ」を使っています。手に馴染んでいるのでこれが一番使いやすいですね。折れにくくて、摩耗しにくい。また、どこの文房具屋に行っても手に入るところも安心できます。いろんな硬度の鉛筆を用意して、自分にちょうどいい線幅に削って、作品によって使い分けています。

ドリンク drink お風呂上がりの一杯

海外で手に入れた ハーブティー

私たちのチームは「お風呂と健康」について長年、研究してきました。心をほぐし、体をしっかり温めてくれる入浴タイムの後、喉を潤すためにどんなドリンクを飲んでいますか?
愛飲している一杯を教えてください。

ジョギングをしてシャワーを浴びた後は、ハーブティーを飲んでいます。銘柄は特に決めていないのですが海外製が多いですね。旅先で自分で購入したものや海外の友人が贈ってくれたものなどいろいろあります。パッケージもデザインの勉強になるし、日本製にはないような不思議な味がするところもおもしろい。カフェインレスのお茶は夜遅い時間でも飲めるところもいいなと思います。

Photo/Yu Inohara

Text & Edit/Mariko Uramoto