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  • 植物の力を借りながら 自分に小さな手間をかける。
  • 植物が教えてくれた、 自分を労わるということ。
  • 肌も心も体も、 ずっと柔らかく。
  • 自然に身を委ねて、 心と体のリズムを整える。
植物療法士 菅原 あゆみさん

植物の力を借りながら
自分に小さな手間をかける。

interview2026.01.26

「植物療法に救われた」と語るシンガーの新羅慎二さん(湘南乃風・若旦那/通称・若さん)と、植物の持つ力を総合的に探求した植物療法士の菅原あゆみさん(通称・あゆみ先生)。二人の対談前半は新羅さんが植物療法を始めたきっかけや、植物を生活に取り入れる中で感じた体の変化について教えてもらいましたが、後半では昨年発売した二人の共著『読む「植物最高」』について、また、あゆみ先生のケアについて伺いました。

プロフィール

菅原 あゆみさん
植物療法士 菅原 あゆみさん

すがわら・あゆみ/「NeRoLi herb」主宰。植物療法士。2015年より「大切な人や、家族のための植物療法」をコンセプトに「NeRoLi herb」を立ち上げる。英国式植物療法、漢方、和漢、アーユルヴェーダなどを基本としたオリジナルメソッドを確立し、産地や製法などを厳選した本物の植物の力を広める。個々の体調に合わせたブレンドハーブのカウンセリングは、1年以上予約の取れないほど人気になり、現在は完全予約制となっている。女優、モデル、ヘア&メイクアップアーティストなど、美のプロフェッショナルたちからの信頼も厚い。主な著書に『植物はどんなときも私の味方! 幸せになるためのハーブレシピ』(世界文化社)、『植物の力でキレイになる ネロリハーブ』(主婦の友社)。

プロフィール

新羅 慎二さん
歌手 新羅 慎二さん

にら・しんじ/歌手。俳優。1976年、東京都生まれ。2003年に湘南乃風のメンバー「若旦那」としてデビュー。2018年から本名の「新羅慎二」名義での活動を本格的にスタートし、音楽活動や役者、ラジオ番組『循環Radio』『植物最高Radio』、ZINEの編集長など幅広い領域で活躍。また、ムコ多糖症候群患者の支援活動や自然災害被災地の支援活動を行っている。昨年、『植物最高Radio』から誕生した菅原あゆみさんとの共著『読む「植物最高」』(徳間書店)(https://amzn.asia/d/bOWLsXM) が発売。

健康のこと、ちょっと真面目に。でも、笑って話そう。

―あゆみ先生、新羅さんのポッドキャスト『植物最高Radio』から書籍『読む「植物最高」』が発売されましたね。

あゆみ先生:書籍化の依頼をいただいた時、すごく嬉しかったんですよ。なんと、担当編集の方が私たちのラジオのリスナーさんで。その方曰く、医学的な話をするラジオや本は世の中にたくさんあるけど、専門的すぎて聴きにくかったり、読みづらかったりするけど、私たちの番組は若さん(新羅さんの通称)が痛風だったり、大腸癌を患ったり、若い時にお酒やタバコ、添加物とかを気にしない生活をしていた人だから、「わかるわかる!」という話をしてくれるからすごい聞きやすいって。だから、書籍化する時もポッドキャストで話していたことをなるべくそのままやってくださいと言われたんです。文字起こししただけみたいになったんですけど(笑)。

新羅さん:あゆみ先生はこの本のために特別レシピを書いてくれたりしてるんですけど、正直言って書籍化について俺は何もしてないです(笑)。ラジオで話していたこと、ほぼそのまんまを出してますんで。

あゆみ先生:文字起こししただけみたいになったので、この本を誰が買ってくれるんだろう?って思ったんです。わざわざお金出して買う人いるんだろうかって。

―私は移動中にポッドキャストを聞くことが多いんですが、重要な話がたくさんあるので、「メモしなきゃ!」と思うことが多くて。この本があるといつでも文字で振り返られるし、レシピも詳しく書かれているのですごく重宝しています。

あゆみ先生:そうそう。そんなふうに言ってくれる人が多いんですよね。とっても嬉しいです。

―本の刊行を祝してイベントも開催されましたが、来場者の方からの印象的なコメントなどはありましたか?

あゆみ先生:体調不良が治ったとか調子が良くなったというお声はたくさんいただきました。

新羅さん:自分はイベントに夫婦で来てくださっていた方が印象的だったかな。こういうのって女性は普段から食べ物や生活習慣に気を遣っているけど、男性はそんなに気にしない人が多いから、旦那さんが無理やり連れて来られたんじゃないかなって思ってたんですけど。

あゆみ先生:人の家庭の心配を…(笑)。

新羅さん:でも、杞憂でした。無理やり連れてこられたわけじゃなくて(笑)、旦那さんもすごく興味深く話を聞いてくれてて、うれしかったですね。健康とか体のことって、めちゃくちゃ気をつけてる人と、そこまで気にしてない人の間に大きな溝ができがちじゃないですか。夫婦やパートナーとの間でその差を感じている人もいると思う。そういう二人のちょうどいい落とし所を『植物最高Radio』で探ってもらえたらいいのかなって。例えば、「いつもの食事をオーガニックにするのは難しいけど、まずはコンビニ飯をやめよう」と言えるようになるとか、お互いの妥協点を見つけてもらえればなって。

―ポッドキャストの中でもあゆみ先生が「ラーメンはたまに食べてもいいけど、スープは飲み干さないで」と言ってくれるように、これだったらできそうかもみたいなことがいろいろ見つかります。

あゆみ先生:我慢しすぎるのもよくないしね。あとは、添加物だらけの食事を取っていても心のどこかで「これくらいなら大丈夫なんじゃない?」みたいな不確かな安心感を持って気にせず食べてる人って多いと思うんです。でも、ちょっと気を付けるだけで体って変わる。ラジオを聴いて「1回やめてみようかな」って思ってもらえるきっかけになったらうれしい。

新羅さん:ただ、言っておきたいんですけど、僕はラーメンそんなに食べてないですからね!(笑)。

あゆみ先生:そうそう。若さんはラーメンは年に1回ぐらいしか食べない。でも、蕎麦を食べちゃうんだよね。天ぷらと一緒に。

新羅さん:蕎麦を味噌汁がわりにしてしまう。女性にはない感覚かもしれないけど、男子はあるあるですよね? カツ丼とかけそばをセットで頼んでかけそばを味噌汁がわりにするっていう。でも、あゆみ先生からそれはやめた方がいいと聞いてからは今はそんなに食べなくなりました。

「植物で元気になる」をもっと多くの人へ。

―あゆみ先生はイギリス式植物療法や中国の漢方、和漢、インドのアーユルヴェーダなど植物の持つ力を総合的に探求されていますが、植物に興味を持ったきっかけは何でしたか?

あゆみ先生:母の影響で、植物は当たり前に小さな頃からそばにある存在でした。でも本来、化学療法が発達する前は「植物で元気になる」のが普通のことだったんですよね。人間も植物と同じで、土から育ったものを食べ、土に還っていきます。昔の人は植物を育て、その力を生活のあらゆる場面で使っていました。その感覚が私の原点です。
イギリスで植物療法を学び、その後インドや中国などでも施設を訪ね歩いたりして、自分なりのメソッドを確立していく中で、「植物の力で誰かの笑顔を増やしたい」と思うようになり、2015年にサロン〈ネロリハーブ〉を始めました。サロンを始めて、たくさんのお客様とお話しして気づいたのは、自分を後回しにする人がとても多いということ。今の社会は情報も物も多くて、心も体も乱れやすい。そして、病気ではないけれどなんとなく調子が悪いという人が少なくない。でも、「病院に行くほどじゃないけどなんとなく不調」という状態を放っておくと、後から大きな問題になりかねません。
私のメソッドは英国式植物療法、漢方、和漢、アーユルヴェーダなどがベースで、それぞれ背景にある文化は違っても、薬効のある植物を使うという根っこは同じ。その人にあった取り入れやすい方法で植物の力を活用してもらえたらと思っています。〈ネロリハーブ〉は、オリジナルブレンドハーブティー専門店ではありますが、ハーブティーを飲むだけではなく、香りを嗅いだり、肌につけたりして、生活のあらゆる場面で植物の力を取り入れられることをお伝えしています。人の体調を見てオリジナルのブレンドを調合するカウンセリングは完全紹介制なのですが、もっとたくさんの人に日常で気軽に植物の力を取り入れてほしいと思って、オリジナルハーブティーを販売したり、食事を楽しめるカフェも併設しています。ソフトクリームも乳製品不使用でつくっているし、野菜もすべて固定種。とにかく、口に入れるものだけは妥協したくないんです。

植物療法は即効性があるわけではなく、手間がかかります。でも、その自分のための小さな手間が心と体を変えてくれる。未病を見ないふりをして頑張ってしまう人が多い今、植物療法は、自分の心と体に優しく接するための知恵だと思います。本来の力が発揮できずに苦しそうな人を見ると、「自分をもっと愛して」「自分のための手間を惜しまないでね」と伝えています。〈ネロリハーブ〉や『植物最高Radio』で身につけた植物の知恵は自分と自分の大切な人のためにも役立ててもらえたら嬉しいですね。今の自分に合う植物がわかると、植物療法は今よりもっと生きやすくなるスキルになりますよ。

飲む。香る。つける。植物を日々取り入れる。

―あゆみ先生は普段どのようなケアをしていますか?

あゆみ先生: ホルモンバランスを整えたり、アンチエイジングに効果があるハーブティー「ウーマンズブレンド」を飲みます。朝はこのハーブティーを飲みながら15分くらいゆっくりします。それ以上ゆっくりすると仕事に行きたくなくなっちゃう(笑)。でも、そのわずかな時間が大事なんですよね。お茶を飲みながらぼーっとしていると、意外なひらめきがあったりするんですよ。

私はカウンセリングや打ち合わせなど1日にたくさんの人に会うので、心がざわついたり、疲れが溜まる時もあります。そういう時に頼りになるのが、香りです。私が日常で愛用しているのが、ネロリハーブの〈Blanket Aroma FRUIT ROSE〉。フレッシュな柑橘とローズやマグノリアといった華やかな香りが絶妙にブレンドされたアロマで、嗅ぐだけで笑顔になる香りです。

朝起きる時と夜寝る前、それぞれ違うアロマを使って気分を変えています。香り(匂いの情報)は大脳辺縁系へ直接届きます。感情や自律神経、ホルモン分泌を司るエリアで、つまり、香りを嗅ぐことで体と心に直接働きかけるんです。リラックスしたいなとか、気分を明るくしたいなとか、自分の理想に合わせて香りを使い分けられると楽ですよ。私は寝室のベッドサイドに「オンミスト」、「オフミスト」を置いています。朝目が覚めたら「オンミスト」を空中に散布すると目覚めがすごくいいんです。「今日も1日幸せだ!」って気持ちになる。寝る前は「オフミスト」を。イランイランやラベンダーなどが入っていて、リラックスして、穏やかな気持ちにさせてくれます。健康な人は朝起きた時、眠る時も幸せなんですよね。それを助けてくれるアロマです。

フェイバリット favorite 使い続けたいもの

オリジナルのネックレス

オリジナルのネックレス

仕事を快適にしてくれる大事な相棒、何気ない日常を彩る日用品など、“いつもの自分”をつくってくれる、お気に入りのアイテムはありますか?
これまでも、これからも、長く使い続けたいものを教えてください。

私がつけているネックレスはジュエリーというよりもお守り。自分にとって大事な意味を持つ石(宝石や鉱石)がついたチャームをつけています。その時々で自分にとって必要な石、誕生日や頑張ったご褒美に手に入れた石のついたチャームを少しずつ増やしてきました。チャームジュエリーは、好きなものや大切な思いを込めてカスタマイズできる自分だけのものです。また、石(宝石や鉱石)はハーブと一緒で地球から生まれ、地球のパワーを秘めたもの。だから、植物と石は仲良しだと思っています。

ドリンク drink お風呂上がりの一杯

ネロリハーブの「おやすみブレンド」

ネロリハーブの「おやすみブレンド」

私たちのチームは「お風呂と健康」について長年、研究してきました。心をほぐし、体をしっかり温めてくれる入浴タイムの後、喉を潤すためにどんなドリンクを飲んでいますか?
愛飲している一杯を教えてください。

お風呂から上がって、寝る前は「おやすみブレンド」というハーブティーを飲んでいます。オレンジピールやオレンジフラワー、カモミールなど15種類以上のハーブが入っていて、安眠に導いてくれます。入浴自体は長くないんですけど、その後にハーブティーを飲みながらゆったりする時間が好きですね。

Photo/Nanako Ito

Hair & Make-up/Rika Fujiwara

Text & Edit/Mariko Uramoto